クラブ創設までのガイドライン
総合型地域スポーツクラブの設立までのプロセスの一例を紹介します。
1地域の実情の把握
総合型地域スポーツクラブを創設するには、それぞれの地域のスポーツ活動の状況を明確に把握することが求められます。
次のような内容を調査項目として例示します。
2どの範囲でクラブを創設するか
このクラブは、住民を対象としたスポーツクラブなので、中学校区、小学校区、町内会単位などで設立すると良いでしょう。また、住民が日常的に無理なく参加できる範囲を考える必要があります。
クラブの範囲は、広くても狭くても双方にメリット・デメリットがあります。初めにクラブを立ち上げる場合、出来る範囲でクラブを運営し、将来の目標として、範囲を大きくする計画を立案することをお勧めします。
3既存団体との話し合いによる創設の理解
クラブを作る前から既存の団体(体育協会やスポーツ少年団などのスポーツ団体やスポーツ推進委員・町内会等)の理解と協力を得る働きかけが重要です。また、行政の担当者にもクラブ設立する旨の情報提供をすることも重要です。
4クラブ創設の住民意識の高揚
これから創設しようとするクラブは、住民が主役となります。地域の皆さんで運営し、地域の新しい形のスポーツ活動の場の提案となります。
また、クラブの存在を住民の皆さんにお知らせする必要があり、啓発活動や広報、住民説明会などにより、できるだけ多くの情報を提供・公開する必要があります。そして、住民の皆さんに、クラブの存在意義や理念を共有し、クラブの必要性を理解いただきたいです。そのために、クラブの創設準備委員会を立ち上げる必要があります。
5設立準備委員会の結成
クラブの創設のために地域の協力者(スポーツ指導者、自治会役員、施設管理者、スポーツ団体)で委員会を構成し、必要に応じ自治体職員もオブザーバーで参画していただいても構いません。委員会では、次のような役割があります。
下記のようなことが想定されます。これ以外にもそれぞれの地域の実情に応じて対応してください。
6クラブの設立
全ての準備が整った段階で設立総会を開催し、設立となります。設立総会では、会員となるメンバーが設立準備委員会の成果の確認や今後のクラブ組織や運営方法等を決定します。これを決定することで地域に根付いたクラブがスタートします。
これは、あくまでもスタート地点に過ぎません。今後、このクラブが地域社会で認知され、地域の皆さんのものでもあります。クラブを安定的に運営していくためには、会員の募集やスポーツ指導者及びスタッフの募集、クラブ認知のための広報活動が引き続き重要となってきます。
また、クラブの将来像を常に考えながら運営を行い、クラブハウスや法人格の取得など計画的な運営を行っていただくことをお勧めします。
このためにも、クラブの中期・長期でのマスタープランを策定し、計画に沿った運営を行っていただきます。
7クラブの役割
このクラブは、住民の皆さんの健康増進と体力向上を目的としている他に地域コミュニティーの創造も期待しています。さらに、将来的には住民同士がコミュニケーションを図れるような場としても考えています。
また、いつでも会員からの声を聞ける体制を構築し、住民の皆さんが満足いくクラブ運営を行っていただくことが求められています。